スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • 2016.08.08 Monday
  • -
  • -
  • 0

    氏とは?育ちとは?

    氏か育ちか_その1 氏か育ちか_その2

    氏とは何なのか。育ちとは何なのか。氏っていうのはおそらく遺伝子レベルの物をさしてるんだろうと思う。育ちはそのまま親の養育態度とか環境とかだろう。その養育態度とか環境とかも世代間伝達があって,育てられた環境で子育てをするっていうのは想像に難くないけど。

    ここで,遺伝というものに目を向けたい(ここからが本当に論考したいところ)。ヒト遺伝子にある情報(ゲノム)のほとんどは必要な情報を直接持っている訳じゃない。まだ解明途中だけど,その部分にあるのはどの必要な情報を選んでどれを実際に機能させるかを選りすぐっていると言われている。

    抗精神薬の薬理機序はいろいろな物があるけど,どうして治るか詳しくはよくわかっていない物が多い。例えばAというものを飲むと,神経のドーパミン濃度が上がることは分かってるけど,それがどうして抑うつ状態に効くのか。分からない。でも効いてるから,きっとドーパミン濃度が抑うつ状態に関与してるんだろうみたいな。精神科薬は,最初は少しずつ増やしていって,程よい量になって,しばらく維持して症状が落ち着いて来たら少しずつ減らしていくっていう薬物療法が多い。もちろんケースバイケースではあるけど。漸減していけるのは一体どうしてだろう?薬がしているのは神経から出る物質の調整だけ。一つ考えられるのは,薬で物質の調整をすることによって,それを何らかの方法で遺伝子発現の機構が関知して,遺伝子の発現調節レベルでの変化が起こっているのかもしれない。そう考えると,もしかしたら,器質的な変化を生じさせているのかも…ということにならないだろうか。そう考えると,精神科薬物療法はある意味で原因療法なのかも知れない。

    精神療法・心理療法に目を向けてみる(実はここからが心底述べてみたいところ)。精神療法・心理療法って言葉はどちらも同じ様なことを指している。やってることは同じだけど,している人とか状況が違う。精神科の医師は「通院精神療法」というもので保険点数をとっている。指定医の資格を持った意志が通院精神療法を1回すると,20歳以上の人で320点(診療所は370点)とることができる。1点=10円だから3200円。初診とか20歳未満だと別。でも,これって割に合わないかもしれない。そして,心理療法は主にカウンセラーと呼ばれる人がする場合にそう呼ばれる。そのカウンセラーの中で日本で比較的正式だと思われるのは臨床心理士。何せいろんなカウンセラーの資格があって,国家資格にもなってないから,何が正式なのか,officialなのか,いまいち断言できない。

    そんなこんなな精神療法・心理療法だけれど,どっちも書くのは面倒だから,これから先は心理療法ってまとめてしまう。そっちの方が親和性があるから。そんな心理療法,何をするのかは別の別のエントリーを参照してほしいけれど,実際,患者さん(心理臨床ではクライエントさん)にはどんな変化が起こっているのか。認知の変容,洞察,心と身体の一致,トラウマティックな記憶と恐怖とかのつながりを断ち切る…とかとかいろいろなことがあると思う。でも,それって一体何なのか。結局,薬物療法と変わらないのかもしれない。薬物療法は即効性があって,心理療法は長く時間がかかると一般的には思われがちだし,専門家の中でもそういう意見は確かにある。でも,それには個人差がかなりの割合で関与していて,薬物療法だけがいい人,心理療法だけがいい人,薬物療法と心理療法を並行した方がいい人,その中でも薬物療法の割合を強めた方がいい人,その逆もまたしかり…みたいな感じで,いろいろなパターンが考えられる。

    じゃあ結局何が変わっているのか。それはやっぱりさっき向精神薬のパラグラフで述べた様な変化が起こっているのかもしれない。プロセスをすっ飛ばして結果だけ見てみると器質的な変化,もしくは分泌の変化が起こっているのかも。脳の血流なんかが変わっているのかもしれない(これも,その血流の変化が恒久的なものであれば,一種の器質性の変化だろう)。

    まとめ。これからの精神医学はもっともっと科学的になっていく一方で,患者さん中心の,患者さんが主観的にどう体験しているかを重視する様なものへのよりもどしのようなものが起こるんだと思う(EBMからNBMへって言われたりするけど)。そんな中で,精神医学が使える3つのツール(生物学的な視点:薬物療法,心理学的な視点:心理療法,社会的な視点:環境の調整)をどう使うか。そして,それらの共通点と相違点をどう導きだすか。それを導きだす手段は何なのか。そんなところを見ていけたらと思う。せっかく医学と心理学の間みたいなところにいけそうな感じだから。思いは広がるばかりだけれど,時間と機会が巡り巡って来るかが問題かな。


    スポンサーサイト

    • 2016.08.08 Monday
    • -
    • 23:11
    • -
    • 0

      コメント
      今更だけど、ちょっと反応。
      抗うつ剤の薬理機序〜あたりなんだけど、結局うつ関連の疾患ってまだ完全に原因がわかってないからなんともいえないんだよね…。ちょっと前にモデルマウスを理研が作ってたけど。
      最近の流行で言えばneurogenesis(神経新生)が抗うつ剤で上昇するってところかなー。

      まあ、薬よりも良くわかっていないのに用いられているのが電気ショック療法でこれは本当になんで効果があるのかわかってないらしい。でも劇的に良くなるから薬の効かない人とかには良く使われてるみたいだけどねー。

      • 2009/10/17 1:04 AM
      ごめん、名前が抜けてたwww
      • nomaru
      • 2009/10/17 1:06 AM
      >nomaru先輩
      コメントありがとうございます。
      うつ関連もそうだけど,よくわかってないけど効いてるっていうのはよくありますよね。自分は精神科疾患系のことしか分かんないんですけど。
      neurogenesisが上昇するっていう報告は,精神療法の研究でも報告があって…でも,だからどうなんだろう?って感じになりました。nerogenesisが上がるとどうして軽快してくるのか。こんなことを考えだすとキリがないですね。

      電気ショック療法(ECT)は重症のうつとか,急性の精神病状態とかで使われるみたいですね。ただ,たしかに,どうしてこれが効いてるのか…昔行なわれてた水浴療法とかとECTとは何が違って,現代にも生き残っているのか…難しい問題です。

      ここら辺の問題がもっと鮮明になってくれば,漢方と西洋薬と精神療法と食餌療法と…とかの関連性・相互作用なんかを解明する手がかりになるのかなぁ…とか思ったりします。
      • yuuki@web-master
      • 2009/10/17 8:36 PM
      コメントする








         
      この記事のトラックバックURL
      トラックバック

      Amazon

      calendar

      S M T W T F S
         1234
      567891011
      12131415161718
      19202122232425
      2627282930  
      << November 2017 >>

      Recomend

      Search

       

      selected entries

      categories

      archives

      recent comment

      recent trackback

      recommend

      recommend

      精神分析を語る
      精神分析を語る (JUGEMレビュー »)
      藤山 直樹,松木 邦裕,細澤 仁

      recommend

      recommend

      recommend

      search this site.

      others

      mobile

      qrcode

      PR

      powered

      無料ブログ作成サービス JUGEM