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  • 2016.08.08 Monday
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    病院で“臨床心理士”がしていること

    心理の仕事をしている人には,臨床心理士っていう資格を持っている人以外の人がたくさんいる。○○カウンセラーとか,○○療法家とか。でも,まぁ,自分が知っている中で一番しっかりした資格だと思う「臨床心理士」が医療領域でどんな仕事をしているかを書いてみたい。医師とか看護師とかが何をしてるかは分かりやすいけど(精神科とか心療内科とかは分かりにくいかもしれないけど),心理士の仕事って「カウンセリング」だけと思われてる節があるみたい。心理士の地位を上げていく為には,できるだけ多くの人に仕事内容を認知してもらうことが大切だと思うので,私見を書いてみたいと思う。

    医師法では医業(医師のする診察とか検査とか処置とか)は医師のみしかできないと定められていて,それ以外の人がすると医師法違反になってしまう。看護師とか作業療法士とかは国家資格だから,それぞれ法律で「医師の指導の下」いろいろと行なっていいと定められている。でも,臨床心理士は民間資格だからそんなことは言ってもらえない。いわゆる「暗黙の了解」で成り立っている。

    その暗黙の了解の中で心理士は何をしているのか…もちろんカウンセリングはある。でも,これは保険点数にならないから,病院の利益にならない。「カウンセリング始めました」っていうのは招き猫にはなるかもしれないけれど,金のなる木ではない。むしろ人件費でマイナス。心理士が行なって点数になる活動としては,「心理検査」と「デイケア・ナイトケア」というものがあげられる(他にもあったりするけど)。心理検査はいろいろな手法を使って,その人のpersonalityであったり,病理であったりを心理学的に描き出すもの。保険点数は高くて500点(1点=10円)。500点とれるロールシャッハテストを例に挙げると,1回あたり平均2時間くらいの検査時間がかかって,その結果をまとめあげるのに最悪半一くらいかかったりする。検査をとるだけとったとしても1日の限界は4-5人。でもそんなことをしていたら,心理士の身体が保たないと思う。デイケア・ナイトケアに関しては割愛。いつか精神科医の仕事のところで書きたいと思う。

    こんな感じで,病院の心理士がやっている仕事は,相談業務(カウンセリング)と心理査定というのがメインになってくる。あと,病院によっては心理士が予診(医師の診察前の情報収集の面接)をとるところもある。そして,これも病院によって様々だけど,患者さんの年金であったり生活保護の申請であったりを心理士が手伝うところもある(PSW:精神保健福祉士,MSW:医療福祉士とかがいる病院では,そのワーカーさんたちの仕事)。

    宙ぶらりんな身分で,病院領域で働いている臨床心理士だけれど,心理士が働く病院と言っても,精神科と心療内科だけじゃない。神経内科,小児科,産婦人科など意外といろんな科で働いている。もちろん,一番働き口が多いのは精神科と心療内科であることは間違いないと思う。あと,総合病院の精神科なんかになると,リエゾン精神医学の中で,入院患者さんや他科の患者さんの相談業務なんかもしたりすることがある。

    もちろん,病院によって様々で,中には「臨床心理士=テスター(検査をとる人)」って思っている医師もいる。かと思えば,カウンセリングしかしていない心理士もいたり。ところ変われば職も変わってしまう。同じ名前なのに。この状態ももう少し改善すべきだろうし,今の実習制度のままでは実技的な面を養成していくのは不可能に近いと思う。

    今,臨床心理士はかなりの人数がいて,飽和状態が近づいていると思う。もし,これからも臨床心理士をどんどん作っていくのであれば,医療領域の中で活躍できる場所を開拓していく必要があると思う。小児科とか産婦人科とかで心理士が働く様になったのも最近の話だけど,需要は,心理士の武器である相談業務を求める場所はたくさんあると思う。例えば整形外科。昼間に行ってみるとおじいちゃん・おばあちゃんの憩いの場になっている。そこに臨床心理士がいると患者さんたちのQOL向上ができるかもしれない。田舎の診療所。ここも整形外科と同じ様なことが起こってたりするけど,それ以上に「田舎の人々のつながり」は強い。下手なことは隣の人に言えなかったりする。強い抑圧が働いていて,フロイトが生きていた頃程まではないけれど,ヒステリーの症例があったりするかもしれない。そんな中で,守秘義務を持った心理士が入っていくと新しい風となるかもしれない。「話をきく」という仕事をするということは,誰にでもできそうなことを生業とすること。その中で生き残っていく為にはそれなりのスキルがないと淘汰されるだろうし,消費者を見つけていく戦略をとらないと廃れていってしまう気がする。

    JUGEMテーマ:心理学

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